701-720
Vol.701 土間
2017.05.16
「土間」を辞書でひくと、このように出てきます。
(1) 家の中で,床がなく地面のままの所. (2) 昔の劇場で,舞台正面の見物席.
土間は、昔の家ですと玄関から続きとなっていて、
竈のある炊事場や農作業などの屋内作業の場として用いられていました。
私たちの設計の中でも度々登場する「土間」
自宅も土間を中心とした間取りとなっています。
実際、土間をどうやって使っているの?
我が家は大きなテーブルを置いてリビングとして使用。
これまでの設計した住宅を見てみると、土足のままでお客様をもてなす応接間だったり、
植物の為のスペースだったり、待合だったり、
世田谷ベースの様なバイクをいじるための遊びのスペースだったり・・・
住まい手の思うがままの、楽しい空間になっています。
今週末、オープンハウスをさせて頂く「駒ヶ岳を希む家」さん
薪ストーブIRON DOG(←かっこいいんです!)の場所は土間。
外部との行き来のしやすさ、サイドの板張りの壁は自転車の為でもあるんです。
土間からダイニング、そして小上がりへ、視線がのびるその繋がりも是非、堪能してください。
完成見学会につきましては、こちらをご覧ください。
↓
http://www.genchi.jp/OpenHouse.html
皆様のお越しをお待ちしております。
Vol.702 IRON DOG
2017.05.22
昨日、一昨日は五月とは思えぬ30度超えの暑さの中、
「駒ヶ岳を希む家」さんの完成見学会へ多くの方にお越し頂き、有難うございました。
暑かった分、室内に入るとすーっと涼しくなる点も体感していただけて、
それはそれで良かったのでは・・・と思っております。
家の中心で、家族を見守るように構えている薪ストーブは、
ドイツのブルナー社、IRON DOG Nº04
カタログには、ハスキー犬と共に、こんな科白が。
『共に暮らす歓び。
忠実で貴方を慕ってやまない愛犬のようにずっと寄り添う。』
本当にそんな存在なんです。
オープンハウスの現場へちょうどお越し頂いたお施主さんが、
見学に来た方に「この土間と薪ストーブは僕の我儘なんです」とお話ししてくれましたが、
どんどん我儘言っちゃってください!
と、心の中で嬉しく叫んでいた私です。
ところで、我が家のミトは、いつIRON DOGのようになってくれるのだろう。
Vol.704 職場体験学習 其の五
2017.06.05
先週の5月30日、31日の二日間は
毎年恒例になりつつある中学校の職場体験学習。
2名の生徒さんが来ました。
今年の敷地は、再来年竣工予定のAさんの敷地。
これまで4回を振り返ってみると、
1回目は英語教室の家さん、2回目はウタノアルイエさん、
3回目は現在工事中のspread HOUSEさん、
4回目はこの夏工事のIさんの敷地。
それぞれの敷地も、家が建って引き渡しになって、そして新しい生徒さんが来て・・・
その繰り返しにとても感慨深いものがあります。
今年も一日目にプランを考え、二日目に模型作り。
グルグル回れるデッキや屋根のリビング、列柱の様にきれいな窓・・・
子供ながらの純粋なプラン、私たちも忘れてはいけないなあと刺激にもなります。
今回良かったのが、歩いて行く事の出来る現場へ行って
大工さんから木の表や裏など、話しを聞く事が出来た事。
S棟梁有難うございます!
過去のコラムはこちら。
*Vol.548 職場体験日誌 2014.06.02
→http://mondaycolumn.web.fc2.com/column03.html
*Vol.601 職場体験学習 その弐 2015.06.15
→http://mondaycolumn.web.fc2.com/column06.html
*Vol.651 職場体験学習 其の参
→http://mondaycolumn.web.fc2.com/column08.html
*ブログ 職場体験学習 其の四
→http://genchisketch.blog48.fc2.com/blog-entry-1776.html
Vol.705 金沢の旅
2017.06.12
高校の修学旅行を含めると、金沢へ訪れるのは4回目ですが、
北陸新幹線が開通してからは初めてです。
長野駅からは1時間!松本を朝早く出れば、10時前には金沢に・・・
本当に近くなりました。
Vol.706 コミュニケーション
2017.06.19
「そして、ぼくたちが設計図など書いている時も
仕事をしている轟さんは、今造っている店の関係者の人たちや
現場にいる人たちと電話をしたり、現場を見に入ったりする姿が
とても印象深かったです。
その姿を見て、人とのコミュニケーションは大切だと分かり、
そのコミュニケーションを重ねて、家ができることが分かりました。」
たった二日間の職場体験でしたが、
そこまで感じてくれた事が本当に嬉しい!
設計という仕事だけではなく、仕事をする上では絶対に欠かせないのが
コミュニケーションだと思います。
例え一人、パソコンに向かっているような仕事でも。
色々と難しい今の世の中ですが、
コミュニケーションの大切さ、なくならないでほしいです。
Vol.707 テーブルのデザイン
2017.06.26
店舗デザインをさせていただいた松本市中央1丁目の
『ENTRANCE BAR Porter』さん、昨晩オープン。
プランや内装だけでなく、家具のセレクトもお任せいただきました。
メインのカウンターは欅の一枚板だったので、
ソファ席のテーブルも化粧プリント合板のものだと合わないなあと思い、
ご予算と照らし合わせながら色々探したのですが、なかなか見つからず。
ならば造ってしまおう!という事で、テーブルをデザインしました。
店のコンセプトは、和の雰囲気を持つ落ち着いたバー。
テーブル天板は、いつも制作キッチンをお願いしているきのすずさんへ
栗の無垢材で、厚さ40mm、サイズをオーダー。
脚は、すっきりと見せたかったので、これまたいつも私共の現場でスチールの階段を
制作している優屋さんへ、キューブ型の形状を依頼。
そして、それぞれ届いた部材を私が塗装。
と言っても、そんな私のこうしたい!に、色々と協力をしてくれる人があっての事。
今回も加工場を貸してくださった施工の鵜飼建設さんへ行くと、すでに準備万端の状態。
本当に有難うございます!
テーブルという形になり、無事に納品となりました。
Vol.708 色々な洗面
2017.07.03
写真を整理していたら、色々な洗面の写真が出てきました。
Vol.709 エバーフレッシュ
2017.07.10
源池設計室まちなかアトリエの事務所へ観葉植物が来て一ヶ月半が経ちましたが
環境があったのか、新しい葉がどんどんついて、成長中です。
二軒お隣の「 Salon De Maison Fleurie」さんに
「ちょっと変わった形の観葉植物がほしい」とリクエストして選んで頂いたのが、
エバーフレッシュ、別名「アカサヤネムノキ」
合歓(ねむ)の木の仲間で、昼は葉を広げ、夜になると閉じます。
夕方撮った写真では、葉が閉じかけています・・・もう帰れってこと?
よく見たら、花の蕾も!
黄色い花が咲くそうです。
花言葉は「歓喜」「胸のときめき」
先週LIVEに行って、いま尚、その余韻に浸っている私には、ぴったりの花言葉。
あまりの嬉しさに、高校の同級生にその写真を送ったら
「変わらないねぇ(良い意味でね)」と。
心はいつまでも17歳のつもりです(笑)
Vol.710 家の名前Vol.02
2017.07.17
今日のお打合せで
「家の名前って、いつもどうやってつけているんですか?」と
ご質問頂きました。
12年前のこのマンデーコラムでも、「家の名前」について書いておりますが、
http://pastmc.web.fc2.com/kako81-100.html
最近は、殆ど私達で考えさせて頂いております。
『名前は短いけれど、つけた人の思いや考え方が一番伝わりやすい』
設計の打合せを重ねて、そのご家族の想いを名前にしたり、
その土地に因んだり、お子さんの名前から・・・という事もあります。
逆に、つけさせていただいた家の名前が、お子さんの名前に由来した事も!
上棟式の時には、お腹の中で工事の無事を見守っていてくれた赤ちゃん。
そして、上棟を待っていたかのように、この世に誕生したCちゃん。
お子さんの名前を聞いた時は、本当に嬉しかったです。
家の成長と共に、Cちゃんの成長も一緒に楽しませていただいております。
今日のお打合せのお施主さんは、ほぼ家のプランが固まりつつあり、
「いつHPに載るんですか?」とのご質問。
そこも楽しみにしていただいているなんて、これまた感激です。
家の名前は・・・ゆっくり考えております!
Vol.711 北アルプス国際芸術祭2017
2017.07.24
「塩の道」千国街道の宿場町として栄えた大町市を中心に
第一回目として開催されている「北アルプス国際芸術祭2017」も
残すところ、今週いっぱいとなりました。
総合ディレクターには、「越後妻有アートトリエンナーレ」などを手掛けた北川フラム氏。
土地固有の生活文化を表現する「食」と、地域の魅力を再発見する「アート」の力で、
北アルプス山麓の地域資源を世界へ発信することを目指すというもの。
全部を巡るには一日ではとても無理なので、
私達が選んだのは、旧八坂村の「東山エリア」
一番の目的は、布施知子さんの折り紙『無限折りによる枯山水 鷹狩』
シンプルなものが連続する事によって生み出す力強さを感じました。
会期は僅かですが、お勧めです。
Vol.712 デザインの難しさ
2017.07.31
中町通りの「萬年筆の山田」さんで、オリジナルの万年筆をつくってもらおう!
と決心してから半年、そのデザインをどうするかあれこれ迷いました。
一生モノになる筈なので、おいそれとは決められず・・・
山田さんがこれまで制作したデザインを見せて頂いたり、
ネットで検索したり、木も良いかなと思ったり。
シンプルで飽きがこない、手に馴染んで使いやすい形状、
でも独創的なものが良い。
家のデザインに似ているものがありますね。
螺鈿細工で行こうと方針を決めた後、
幾何学的な模様?住宅に関わる何か?ブルーのギター?
迷って迷って迷って、考えた結果、「源氏香の図」にしました。
源氏香の図柄にも吉凶があると言われているので、
まずは50年以上源氏物語を習っている母に、
好きな登場人物を聞き、その中で5つ、吉目の図柄を選択。
キャップを外して、使用している時のデザインも考慮しながら考えて行きます。
キャップの先から
若紫、玉鬘、空蝉、末摘花、明石。
工房にて、山田さんが一つ一つ丁寧に仕上げていきます。
そして先月、出来上がりました!
一生、大切に使います。
Vol.713 木の手摺
2017.08.08
R不動産のネットストア「tool box」はよく使うアイテムです。
私共で一番よく使う「リング棚受け」は、
サイトの写真に「キネマチバリノイエ」さんの事例が載っています。
↓
リング棚受け
最近のお気に入りのアイテムになったのが「木の手摺」
「風日向の家」さんで使ってから、その握り心地に惚れました。
この手摺は、棒の部分も、受けの部分まで全部、無垢の木でつくられています。
握る部分が丸ではなく、四角い形状ですが、なんとも握りやすいサイズ感。
メープルとウォールナットの2種類です。
棒の長さはオーダーなのですが、最大は2100mm。
んんん・・・ここが少し悩ましい部分。ストレートな階段ですと短すぎるサイズ。
でも、定番アイテムになりそうです。
Vol.714 あがたの森文化会館
2017.08.14
「あがたの森公園」の入口にある「あがたの森文化会館」
周囲をヒマラヤスギに囲まれた佇まいは、学都としての風格と歴史を感じさせます。
昨日は、セイジ・オザワ松本フェスティバルの初日、
ここで「金管アンサンブル発表会が行われていました。
「旧松本高等学校」の校舎として、重要文化財の指定を受けております。
昭和になって信州大学の校舎として使用されていたことから、
全国で唯一良好に保存されている旧高等学校の遺構となっているそうです。
明治から大正にかけて建設された公共建物に多い中央入りのシンメトリのつくりではなく、
隅入りのつくりは、街に対して開放的な親しみを持たせた造りとして、
明治期の権威的な社会から変化していく時代背景を表わしたものとも思われます。
擬洋風の木造建築で、旧制松本高等学校に在籍していた北杜夫氏の
『どくとるマンボウ』の舞台としても知られていますね。
Vol.715 続ける事
2017.08.21
今日は「まちなかアトリエ」のある地区で
毎月20日に行われている「みんな源池会」の
なんと300回記念!が開催されます。
この会については、マンデーコラムVol.621でも書かせていただいていますが・・・
http://mondaycolumn.web.fc2.com/column07.html
その持続力には、本当に感服しております。
町内会とか希薄になりつつあるご時世に、すごい!
誰かの家づくりのエッセイで「町内活動がない敷地を探している」と読んで
寂しい世の中になったなあ・・・なんて思っていたのですが
事務所を引っ越しして1年8ヶ月、この会のお蔭で周りの方に溶け込む事が出来ました。
25年変わらずに続ける事、素晴らしい。
続ける・・・という点では、このマンデーコラムも頑張っております。
2003年10月29日の第一回目から、もうすぐ14年。
先日、700回の時に、Yさんがお祝い?のメールをくださいました。
『マンデーコラム700回、おめでとうございます!
改めてVol.1を拝見すると、ごく普通に書かれてますね。
東座の話題はVol.33ですね、懐かしいです。
でも、700回続けるというのは本当に“すごい”と思います。
私にとっても、生活のリズムとなってます。』
そう、このマンデーコラムの東座の話しが、知り合うきっかけとなった同じ町内の方。
今も家族ぐるみで楽しくお付き合いをさせて頂いています。
やっぱり町内会とかいいですよ!
Vol.716 水を楽しむ
2017.08.28
自宅からまちなかアトリエまでは700m。
その出勤路の間には、蛇川と源智川(榛の木川)があり、
水の流れがあって、涼を運んでくれます。
Vol.717 鉄板焼き
2017.09.05
今、鉄板焼きの店舗設計をしております。
設計がスタートしたのが、昨年の6月。
その時、ふと思ったのが、TVとかでは見たことあるけど、
実際「鉄板焼き」のお店って行った事ないよね・・・
そして始まりました。鉄板焼き巡り。
Facebookによく料理の写真をアップしているので
「源池さんは、いつも良いものを食べている」なんて言われますが
仕事も兼ねているんです!ちょっと美味しいですが。
落ち着いた居心地のいい空間で、目の前で焼いてくれる醍醐味と、
その味わいを楽しむ、そんなお店になるよう、日々勉強中です。
次に狙うは、蓼科と、ドクターXのロケ地になっているお店でしょうか。
業者さんの粋な計らいで、実際の鉄板の使い勝手を確認するために、
お施主さんが好きな食材を持って焼かせてくれるとの事。
それも楽しみ!
Vol.718 築15年
2017.09.11
2002年9月9日に我が家は引渡しとなりました。
ちょうど15年前。源池設計室の原点。
引渡しの時、工務店さんや各業者の方々の写真を格子戸の前で撮ったのですが
その写真を見返しながら、15年経った今も変わらずお付き合い頂いている事が嬉しいです。
下の写真は、15年前のもの。
事務所だけ、まちなかアトリエに引っ越してきて、もうすぐ2年になり、
まだ一度も我が家をご覧頂いていない方も増えてきました。
猛獣ミトが、もう少し落ち着けば、打合せは自宅でも出来ればなあと思っています。
15年前に引っ越してきた時は、まさか近所のカタクラモールが
でっかいイオンになるとは想像もしていませんでした。
イオンは、今週末からプレオープン。
一昨日の西埋橋の町内会議でも議題にあがりましたが、
どう変わっていくのか、見守っていきたいと思います。
Vol.719 やなか水のこみち
2017.09.18
Vol.720 郡上八幡チームまちや
2017.09.26
先週のコラムは「やなか水のこみち」のスケッチでしたが
先日、建築士会の研修旅行で郡上八幡へ行ってきました。
全国各地で問題となっている空き家問題。
郡上八幡で空き家再生に特化したプロジェクトチーム「チームまちや」は、
空き家の借受、改修、維持管理から、
「郡上八幡で暮らしたい」「郡上八幡で新しいことを始めたい」という
移住者や起業者と物件とのマッチングまでを一貫して行っているそうです。
松本市と同様に数百年の歴史の上にある町を、次の時代に引き継ぐ為、
空き家を起爆剤に様々な展開に繋げるまちづくりを見学してきました。