801-820
Vol.801 平成の半分
2019.04.30
昨日開催の「まわるいえ」さんの完成見学会へ
多くの方にお越し頂き有難うございました。
平成最後のオープンハウスはちょうど50回目の節目となりました。
そして今日、平成最後の日にマンデーコラム。
源池設計室は、平成15年8月22日に設計事務所を開設し、
平成19年2月1日に法人化。
振り返ってみると、平成の半分は源池設計室だったんだなあと改めて実感しました。
平成が始まった時、轟真也は高校3年生で大学進学にワクワクしていて、
轟洋子は大学1年生でアルバイトに励んでいた頃。
そこから始まった平成が、私達にとって、設計という道が
楽しく、長く続いて行く事なんて想像もしていませんでした。
これまで90軒の住宅設計、住宅改修、店舗設計に関わらせて頂いた事、
お施主さん、業者さん、友達との多くの出会いに感謝!
令和元年最初の日は、「駒陽のいえ」のお引渡しから始まります。
♪だから止まらない まだ止まらせない♪
というように、令和も走り続けたいです。
Vol.802 未更新のWORK
2019.05.06
10連休、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。
今日が最終日、源池設計室は高岡市での打合せから始まり、
オープンハウス、お引渡し、お打合せ、最後にBBQと
あっという間に過ぎていきました。
GW中にホームページのWORKを更新したいなあ
と思っていたのですが、達成出来ず・・・。
WORKも2017年以降更新していないので、年内中には
HPリニューアルも含めて、アップしたいと思っています!
未更新のWORKを今日はまとめてみました。
Vol.803 アテネの朝
2019.05.13
先日引っ越ししてきたイチノビルの大家さんに「素敵ですね」と褒められたのは、
道路沿いのウィンドウに、ヒンメンと一緒に吊り下げている「アテネの朝」
Ateenan aamu:アテネの朝。
透き通ったクリアなガラスの玉のオブジェで、
デザインは、フィンランドのカイ・フランク(Kaj Franck, 1911年- 1989年)
彼の農民の古い文化や工芸品を理想の手本としたシンプルな機能美は
「フィンランドの良心」と呼ばれています。
このガラスのオブジェは、風や空気の動きにゆられ
アテネの日曜の朝の鐘の音のように
柔らかな金属のような音を奏でる所から、その名が付けられたそうです。
現在工事中の物件でも、このアテネの朝を窓辺に吊るし、
下に照明器具を仕込み、スポット的にライトを当てようと考えています。
事務所では音が鳴らない様に間隔を空けて吊るしていますが、
新しい家ではどんな音を奏でるのか楽しみです。
Vol.804 念来寺
2019.05.20
事務所の通勤経路近くに迫力のある大きな鐘楼があります。
ここには廃仏毀釈で廃寺となった念来寺がありました。
松本城下ではお城の太鼓櫓とこの念来寺で時を知らせていたようです。
板張りの袴の上に10本の柱で支えられた大きな寄棟の屋根が、
非常にきれいなバランスで、今までにも何度かスケッチさせていただきました。
近くで見ると櫓の庇下には見事な彫り物がされており、
ケヤキの板に雲形の模様が刻まれております。
全国でも最古の部類に入るそうです。
雲形とはいうものの波のようにも見え、火事に合わないよう願いを込めて
水にちなんだものをモチーフにしたのではないかとも思われます。
カタクラモールが解体された頃はこの鐘楼がよく目立ちましたが、
今はまたイオンモールの巨大な建物に影に隠れ、ひっそりと佇んでいます。
Vol.805 シンクロニシティ
2019.05.27
先週末は松本市内クラフトフェア関係で、気温もさる事ながら大盛り上がりでした。
そこで本当にびっくりする事があったんです!
「風と光の住まい」さんの上棟式を無事終え、自宅に戻り、愛犬ミトと
信毎メディアガーデン前庭スクエアの「御使者宿市・五月の宵祭」へ行き、
ベンチに座ってビールを飲んでいました。
すぐ近くで出展をされていた木工の方から
「うちの犬にすごい似ているんですよ」と声を掛けられ、
「ミトは四国から来たんです」と言うと、「うちもです!」
「香川県です」「うちもです」
「春の舞青くさんというボランティアさんから・・・」「同じです!」
譲り受けた日を聞くと、ほぼ一緒。
ボランティアさんにも確認したら、兄妹?姉弟?だと。
この広い日本で、広い信州で、ほんの僅かの交差で、こんな素敵な偶然あるんですね!
まさにシンクロニシティ。
あまりの嬉しさに、宵祭で会った憩の森ギャラリーさん、アトリエm4さん、
ベラミさん、ニューオーディナリーさん、他知り合いにこの興奮を伝えてしまいました。
友人にもLINEで伝えたら、嘘だあ・・・と信じてくれませんでしたが、
昨日、相手のサニーくん♂の写真を見せたら、
「ミトでしょ?」と、信じてもらえました。
きっかけとなった今年で7回目の「商店と工芸」という
素敵なイベントを開催してくれた実行委員の皆様にも感謝です。
二匹は近々ご対面となる予定です!
ミト→←サニーくん
Vol.806 職場体験学習 其の八
2019.06.03
この時期恒例の中学生の職場体験。
1回目が2014年。
その時はまだ埋橋の自宅が事務所だった時で
2016年から、ここ中央3丁目の源池設計室まちなかアトリエになりました。
今年の敷地は、現在計画中の高岡市。
この町も松本と同じく歴史のある良い町です。
一人の生徒さんは、テーブルの椅子やキッチンの備品や車も
詳細に描いていて、カウンターの高さの指示もありました。
もう一人の生徒さんは1階と2階が全く重なっていない斬新な案。
ピロティや屋上緑化もいい。
今年もそれぞれの個性が光っていて、私達も楽しい2日間でした!
【これまでの職場体験】
其の一~其の五 →マンデーコラム Vol.704
其の六 →マンデーコラム Vol.755
其の七 →http://genchisketch.blog48.fc2.com/blog-entry-2408.html
Vol.807 スペイン旅行
2019.06.10
先日、お問い合わせ頂き、初めて事務所を訪ねてくださったご家族と
海外旅行の話しをしていて、またフィンランドへ行きたいなあ、
アジアもいいなあ、ロンドンなら今Mさんがいるからいいかも・・・などと
色々と妄想が頭を駆け巡りました。
両親は、ちょうど32年前の今頃、現在の私の年齢の時、
スペインへ旅行へと出掛けて行きました。私は高校3年の時。
マドリッド~ラ・コルーニャ~サンティアゴ・デ・コンポステーラ~サラマンカ~
アビラ・セゴビア~アランフェンス~トレド~マラガ~バレンシア~バルセロナ
20日間の旅。
「一緒に行くか?」と父から誘われましたが、受験生なので泣く泣く留守番。
今思えば、なんて贅沢なんだろう。
私もいつか、同じルートをゆっくりと巡ってみたいです。
Vol.808 平屋的暮らし
2019.06.17
最近、家づくりで多いご要望が
ワンフロアで生活を完結したい!という「平屋的な暮らし」
1階建ての場合もあったり、2階に子供室のみで
水廻りや寝室は1階という平屋的暮らしの場合もあったりします。
洗濯だけとっても、洗う→干す→仕舞う・・・という一連の動作が
階段の上り下りがない分、家事動線に無駄がない。
デメリットとすると、敷地の広さが必要だったり、コストアップの要素になる点、
風の流れを良くするためにプランの工夫は必要な点でしょうか。
私が生まれた家は平屋で
その家を幼稚園生の時に2階建てに建てなおしましたが、
階段が出来た事が嬉しくて、平屋住まいの幼馴染みに自慢したり、
友達と階段をおりるバネのおもちゃで遊んだりしました。
しかし、生まれて初めて、この家すごくいい!と思ったのが
小学校3年生の時、クラス新聞を作りに行ったH君の平屋の家。
玄関を入ると、8帖の畳の部屋が田の字になっていて、
その向こうに広縁、お庭と続いていました。
5~6人の子供でA0の用紙を広げて囲んでも、まだまだ余裕。
自分の家だったら、とても無理・・・なんて思ったり。
庭をグルグル散策しても楽しかったその家は、
残念ながら今は8軒位の分譲地に。
子供ながらに、あの和風の平屋に憧れを抱いていました。
Vol.809 今観たい!建築
2019.06.24
2019年夏、源池設計室が今見学したい!最近の建築。
* 静岡県浜松市『ROKI Global Innovation Center』
(2016年JIA日本建築大賞受賞)
*福井県福井市『NICCA INNOVATION CENTER』
(2018年JIA日本建築大賞受賞)
*山口県下関市『梅光学院大学』2019年
この3つは小堀哲夫氏の設計。
*石川県金沢市『谷口吉郎・吉生記念金沢建築館』(2019年7月開館予定・谷口吉生氏設計)
*岡山県岡山市東区『犬島精錬所美術館』(2008年・三分一博志氏設計)
&『犬島家プロジェクト』
*大阪府南河内郡『大阪芸術大学アートサイエンス学科新校舎』(2018年・妹島和世氏設計)
瀬戸内国際芸術祭2019と、ミトの里帰りも含めて、妄想中です。
Vol.810 ある銀行マンの話し
2019.07.01
先日、小説に出てくるような銀行マンに会いました。
家を建てようと思った時、多くの人は、まず銀行へ住宅ローンの相談へ行くと思います。
そこで気になるのは、ローンの金利。
「こちらの銀行は、金利どれ位なんでしょうか?」
と、まず最初に聞くと思います。
この銀行マン、
「金利も大切ですが、まずはどんな家を建てようか、
子供部屋はどんな風にしようか、そこから考えましょう」
家づくりをワクワクさせてくれる。
後日、別銀行の方が金利が低かったとする、その時の対応が
「金利の低い他銀行で進めてください。
でももし良かったら、新居に招待してくださいね」
と対応。
きっと上司にしたら歯がゆい部下かもしれない。
けど、家を建てる家族にとっては、とても良い設計者や工務店と出会う位
素敵な事なんだと思います。
そんな銀行マン、小説以外にいるなんて、
世の中捨てたものじゃない。
もし、この話しがドラマ化されるなら、主役は草薙くんかなあ。
本人は福山だ!と言うと思いますが。
Vol.811 壁一面の本棚
2019.07.08
壁一面の本棚。結構憧れる方も多いと思います。
今、工事中の現場でも先週、本棚工事が終わった所です。
造作で作る場合、大きさは自由になります。
一概に本棚と言っても、どんな本を入れるかによってサイズが変わり、
入れる本よりかなり奥行を取ってしまうと、手前部分が埃溜まりになったり・・・
文庫本なら105×148、
単行本なら128×182、
マンガ本なら112×174、
ハードカバーの単行本なら127×188や150×220、
少し大きめの雑誌なら210×257
などなど・・・
ファイルボックスやリングファイル、絵本などを置くなら
サイズが異なってきます。
また、同じ種類の本ばかりがあるわけではないと思うので、
上下でサイズを変える事もあります。
家の壁一面が、図書館みたいに本でいっぱいだとワクワクしちゃいますよね。
この間、新聞で紹介されていた小説現代長編新人賞をとった本を読んだのですが、
その紹介で家づくりをした事が小説のきっかけと
書いてあったので、興味が湧き、手に取ったのですが・・・
「イヤミス」でなく「オゾミス」
もしかして、家づくりをしながら、こんな事も考えていたの?と思うと
更に背筋が凍る思いでした。
先月、図書館に予約した本は、昨日の時点で76人待ち!
それは楽しい話だといいなあ。
Vol.812 18:05
2019.07.13
ちょうど一年前の7月13日、新宿へLIVEに行き、
あまりのドラムの上手さに、一緒に行った二人の仲間に
「ドラム叩きたい!」と言った私。
一年後、自宅にドラムがあるなんて、
その時は全く思ってもいませんでした。
この春、近くの電子ドラムの体験教室に行ったのがきっかけなのですが、
とにかく楽しい!
楽譜も読めない、リズム感もない、何の楽器も出来ない私ですが
本当に楽しい!
この一年で、新宿、名古屋、川口・・・など7回LIVEに行き、
生音の素晴らしさに感激しつつ、ドラムさばきに目が行ってしまいます。
一昨日の7月13日もLIVE。
あんな風にかっこよく、気持ちよく、叩きたいなあ・・・
まだまだエイトビート特訓中ですが、
俄然やる気が出てきました。
Vol.813 北総の小江戸 ~佐原~
2019.07.22
以前から一度行ってみたいと思っていた千葉県の佐原にいく事ができました。
北総の小江戸と呼ばれ、江戸から昭和初期の雰囲気のある街並みです。
中心部には小野川が流れ、土蔵や町家などが軒を連なり、
水運が盛んだったことが伺えます。
関東地区では初めて重要伝統建築保存地区に指定されました。
ランチは駐車場横の「千与福」
利根川水運として栄えたため、川沿いには荷物を積み下ろしするための
「だし」と呼ばれる階段が復元されています。
以前水路があった橋からは定期的に水が流れ出る。
今回は時間の都合で無理でしたが、次回行く機会があれば、
観光船に乗って、うなぎを食べるのもいいですね。
観光客もにぎわう、魅力的な街でした。
Vol.814 見学会へ
2019.07.29
先日、瀬野和広さんの設計した住宅の見学へ岡谷市に行ってきました。
雑誌なので作品を拝見していて、素材を活かした居心地の良い空間に憧れ、
初めて見学会へお邪魔したのは、2003年11月。
場所は千葉市でした。
源池設計室を開設したのが、その年の8月だったので、本当に間もない頃でした。
コンパクトながら、広がりを感じる気持ちのいい住宅。
その後、2009年に松本市、茅野市の住宅も見学させて頂き、
今回は10年ぶりでした。
「とがった建物よりも、住む人の住まい方に寄り添った住宅にしたい」
「家庭をつくるための家づくりであり、単に建築づくりではない」
ゆっくりお話しをさせて頂く事もでき、色々勉強させて頂きました。
瀬野さん、有難うございます!
Vol.815 中国木材鹿島工場
2019.08.05
日頃、輸入木材でお世話になっている中国木材の鹿島工場を見学させていただきました。
まず、スケールの大きさに圧倒!
普段見ているプレカット工場の規模とは桁がいくつも違うスケール感です。
北米から輸入された丸太をこの工場で製材、乾燥され梁材の製品へ。
それが日本各地のプレカット工場に供給され、住宅の構造部材として加工されます。
中国木材は、ベイマツの産地である北米と自社工場を大型原木船で直結して、
住宅構造用木材の「乾燥材」「集成材」の梁材、
国産スギと輸入材ベイマツを組合せたハイブリッド・ビーム を製造しているそうです。
全国展開した物流ネットワークを使った即納体制で、
製造から物流までの一貫したアメリカから日本に輸入されているベイマツ丸太の
約79%が中国木材で使用されています。
中国木材の製品供給量を全国の横架材需要量に換算すると、
全国で1年間に建築される木造在来軸組工法の住宅40万戸のうち、
約3軒に1軒が中国木材の製品を使用していることに!
国内の構造用ベイマツ無垢乾燥材の梁・桁においては、約80%を供給しているそうです。
大量に扱い、輸入元からの一貫した物流システムによって、コストパフォーマンスに優れる
高品質な材料供給をしています。
徹底的なコストカットと研究された物流システムによって大量に供給される
輸入梁材に対し国産材や長野県産材の活用促進を今後どのようにしていくか?
考えさせられる見学会になりました。
Vol.816 サンタ・キアラ
2019.08.13
茨城キリスト教大学の構内に1974年につくられた建築家白井晟一の建築です。
緑豊かな環境の中にレンガ張りの教会は、周囲になじみながらも威厳を維持した象徴的な存在で、
内部は緊張感が有りながらも不思議と心を落ち着かせる空間でした。
最小限の自然光を取り込みながら、映し出す祭壇の十字架に心を洗われるような
気持ちにさせる、素晴らしい教会でした。
曲面で構成された講堂の壁の石張りは当時、市民や学生が張ったそうです。
「建築」1975.01.より
学園キャンパスは、万葉の古跡である甕の原の裾がゆるやかに、
大洗海岸へのびる景勝の敷地を占めている。
1972年秋に第一校舎・サン・セバスチャン館が竣成、このサンタ・キアラ館はその第二棟である。
セミナー教室が主眼で、その中の大教室は礼拝堂を兼ねたいという学園側の意求であった。
この学園は無教会派に属し、教旨はセクトや儀礼に
かかわることのない淡白な学風に出ていると推察していたが、
なによりもまず人生の最も多感な期を托する短大女子学生の情操涵養をつつむにふさわしい学燈空間を
つくることがわれわれの仕事だと考えた。
着工は、1974年1月、同10月竣工、竹中工務店の素朴だが入魂の施工である。
建築面積は約千平方米、躯体は鉄筋コンクリート・ラーメン構造、
見えがかりは煉瓦、カスケード松、スタッコ、及び擬石はつり仕上げ。
献堂式には、白衣コール団の清澄・敬虔、しかも繊美な韻律を響かせた大合唱を聞かせてもらった。
われら報われたりと泪ぐむ感銘であった。
1973年1月 白井生
Vol.817 日立市の妹島建築
2019.08.19
北関東のツアー4回目は建築家妹島和世さんの作品。
日立市出身の建築家・妹島和世さんの初期の作品、JR日立駅です。
太平洋に突き出すようにガラスの空中通路が特徴的な作品です。
コンコースのアイストップはそのまま海という大胆な、
そして雄大なロケーションをいかした作品でした。
さらに日立市役所。
こちらは鉄板を紙のように、そしてリズミカルに庇にしている、
妹島さんらしい作品でした。この庇の構造がとても気になるところです。
Vol.818 キルッコデザイン
2019.08.26
久々のスケッチは、松本にこんな小さな教会があったらいいなあと
考えたデザインです。
Vol.819 流れを読む
2019.09.02
今日は工事中の「風と光の住まい」さんの現場で、
外壁左官の仕上げ塗りを行いました。
施工はいつもお世話になっている壁匠トーワさん。
朝一番、壁をキャンバスにして、職人さん達と
仕上げのコテの押え方やテクスチャを確認します。
今回の仕上げ方は3工程。
まずはフラットに塗っていきます。
そこへコテでテクスチャーをつけていきます。
そして押える。
休憩時間、この3つの工程でどれが一番難しい?と聞いてみたら、
「どれも難しいです」
すみません!失礼な事を聞いて・・・
「でも一番難しいのは流れを読むって事です」と、Sさん。
気温や湿度、天気によっても違うし、
フラットに塗っていくのを先にバーッとやってしまって、他の工程が追い付かなくても行けないし・・・
毎回、トーワさんの仕上げには感心してしまいますが、
流れを読む。
皆さんの繊細さとチームワークと経験の賜物なんですね。
本当にいつも有難うございます!
Vol.820 真壁伝承館
2019.09.09
茨城県にあります真壁地区は重要伝統的建築物郡保存地区に指定され、
土蔵造りのまちなみが残る風情あるまちです。
まちの中心部の老朽化した中央公民館の建て替えに伴い、
かつて江戸時代に陣屋があった跡地に、
公開プロポーザルにより設計組織ADHによる設計デザインです。
設計手法には様々なアプローチがありますが、
こちらの計画では、真壁地区の残る伝統建築のボリュームを
デザインサーベイし、サンプリングしたものに、
建物に必要な用途のボリュームをあてはめることで、
街並みのスケール感に調和するサイズ感を持った建築になるというものです。
最近の公共建築では定番となりつつある住民参加型のワークショップでこの作業をし、
ボリューム模型を見ながら話し合いをすることで、自分の住んでいる街のスケールを実感し、
各々がこの建物を使うイメージを想像することができます。
新しい要素や技術を多様に使ってはいますが、真壁の街並みにあった好感のもてる
公共建築でした。
外壁左官の仕上げ塗りを行いました。